キャリーケースの鍵を無くしてしまうと、どう対処していいのか焦ってしまうものです。自分でどうにか開けられないのか、業者に依頼した方がいいのかなど迷うことも少なくないでしょう。また、キャリーケースの鍵の形状には、シリンダー式やダイヤル式などいくつかの種類があります。鍵の種類によって開け方も異なるため、注意が必要です。ここでは、鍵を無くした際に役立つ対処方法について、鍵の種類の情報と合わせて紹介します。
鍵の紛失でキャリーケースが開けられないときの対処方法4つ
キャリーケースの鍵を紛失するトラブルで圧倒的に多いのが、鍵がかかった状態で鍵を無くし、キャリーケースが開けられないという状況でしょう。鍵のかかったキャリーケースを開ける方法として、4つの方法があります。どのような方法か、詳しく説明していきましょう。

1-1.対処方法その1:鍵業者に依頼する

まず1つ目の対処方法として挙げられるのが、鍵業者に依頼することです。鍵業者は鍵の専門家のため、キャリーケースの鍵にも対応してくれます。キャリーケースの鍵を紛失した際には頼りになる存在でしょう。

1-1-1.鍵業者の特徴と依頼方法

鍵業者への依頼は、電話をかけるだけで済みます。鍵業者は随時担当エリアを巡回しており、依頼をして早ければ30分程度で駆けつけてもらえるのが特徴です。また、鍵開けのみの場合は30分もあれば完了することがほとんどのため、電話をかけてから1時間もあれば解決するでしょう。なお、依頼の際は、鍵業者がスムーズに作業を行うためにも、3つのポイントを伝えることが大切になります。まず、キャリーケースのメーカー名、次に鍵の種類、最後に依頼内容です。焦って電話をかけてしまうと確認に手間取ってしまうこともあるため、依頼前に伝達すべきことをまとめておきましょう。

1-1-2.鍵業者に依頼する場合の費用目安

鍵業者に依頼する場合、どれくらいの費用がかかるかというと鍵開けであればおよそ8,000円~が一般的な相場です。また、キャリーケースの鍵を紛失した場合、キャリーケースの中にスペアキーがあるなど、業者に鍵を開けてもらった後、自分で鍵をかけられるのであれば鍵開けのみで済みますが、スペアキーもない場合には鍵作成も同時に依頼する必要があるでしょう。その場合には、鍵作成費用が別途かかりますが、相場費用は1万5,000円〜です。ただし、費用はあくまで概算で、鍵の種類や作業工程によって変動するため、作業前に見積もりを確認しておくと安心でしょう。

1-2.対処方法その2:空港のリペアサービスを利用する

キャリーケースの鍵を紛失したことに気付くのは、多くの場合空港でしょう。荷物の入れ替えを行おうとキャリーケースに手をかけ、鍵がないことに気付くケースは少なくありません。この場合、鍵業者に依頼するよりも空港のリペアサービスを利用するのが良いでしょう。リペアサービスとは、靴やバッグの修理、キャリーケースのキャスター修理や鍵開け、合鍵作成などの「リペア(修理)」全般を請け負うサービスを言います。リペアサービスを提供している空港内にいる場合は、鍵開けや鍵作成に対応してもらえる可能性があります。

1-2-1.空港のリペアサービスの特徴と利用方法

空港のリペアサービスを利用するにはまず、空港内にリペアサービスがあるかを確認しましょう。そして、あることが分かったら、空港内のリペアサービスの店舗までキャリーケースを持って行き、実際に見てもらいます。店舗によっては、キャリーケースメーカー専門のリペアサービスがある場合もあります。ただし、リペアサービスの店舗によっては鍵開けのみで鍵作成を行っていない場合もあるため、事前に確認が必要です。

1-2-2.空港のリペアサービスを利用する場合の費用目安

空港のリペアサービスでかかる費用としてまず、鍵開けは一般的な相場として3,000円〜6,000円程度です。鍵業者に比べると鍵開けの費用が安いのが特徴ですが、注意すべき点もあります。それは、リペアサービスは鍵専門の業者というわけではないため、開けられない鍵も存在するという点です。一方、鍵業者であれば、空港内であっても電話一本で駆けつけてくれます。

1-3.対処方法その3:メーカーに修理を依頼する

キャリーケースのブランドがはっきりしていて、すぐに開けられなくても問題ない、といった時間的余裕がある場合は、メーカーに修理を依頼するという手段もあります。

1-3-1.メーカー修理の特徴と依頼方法

メーカーに修理を依頼する際は、キャリーケースのメーカーに直接問い合わせるか、もしくはキャリーケースを購入した販売店に相談する方法があります。ただし、対応可能な場合と不可能な場合があるため、確実に解決できるとは限りません。また、対応可能な場合であっても、修理扱いとしてキャリーケースを預ける必要があったり、スペアキーを郵送してもらったりするため、時間がかかります。すぐに開けられなくても問題ないという時間的な余裕がある場合に限られるでしょう。

1-3-2.メーカーに修理を依頼する場合の費用目安

メーカーによってかかる費用が異なるため一概には言えませんが、修理扱いになると費用はそれなりにかかり、8,000円以上かかる場合もあります。正規のメーカーによる修理のため安心できますが、解決するまでにかかる時間と費用を考えると、鍵業者に依頼した方が早く、なおかつ安く済む可能性が高いでしょう。

1-4.対処方法その4:自力で開ける

キャリーケースの鍵を紛失したけれど、どうにか自分で開けられないかと考える方も中にはいるでしょう。キャリーケースの鍵がダイヤル式の場合、自力で開けることが可能でしょう。一方、シリンダー式の場合はリスクがあるため、注意が必要です。

1-4-1.ダイヤル式の鍵を自力で開けるには?

キャリーケースの鍵がダイヤル式の場合、自力で開けることが可能です。まず、キャリーケースのダイヤル式ロックは、通常3ケタの数字を組み合わせます。そのため、「000」~「999」までの1,000通りの番号を地道に確認していくことで、いつかは開きます。地道な作業ですが、これなら時間はかかっても自分1人の力で開けられるでしょう。また、開錠後も特に新しい鍵に付け替える必要はありません。キャリーケースの種類によってはリセットボタンがあるため、新しい番号を設定し直すことで引き続き使用可能です。

1-4-2.シリンダー式の鍵は自力で開けられる?

キャリーケースの鍵がシリンダー式の場合、自力で開けようとするのはおすすめしません。中には、安全ピンなどを使ってキャリーケースの鍵が開けられるという方もいるでしょう。しかし、この方法で開けるのはおすすめできません。なぜなら、シリンダー内が傷ついたり、壊してしまったりした場合、専門業者でも対応不可能になる場合があるからです。無理に開けてしまっても、その後鍵が使えなくなるリスクがあるため、自力で開けるよりも鍵業者に依頼して解決してもらった方が良いでしょう。
TSAロック付きキャリーケースの鍵を無くした場合
キャリーケースにTSAロックを採用しているものも多くなってきました。セキュリティ性能が高いために鍵開けや鍵作成が困難とされているTSAロック付きのキャリーケースの場合、鍵紛失時にはどのような対処方法が可能か説明します。

2-1.TSAロック付きでも鍵開け対応は可能

TSAロックはアメリカの運輸保安局が認可しているロック機能のことを言い、鍵穴の部分に「TSA002」といった表記があるのが特徴です。鍵開けやスペアキーの作成は困難とされていますが、鍵業者であれば対応可能なところも少なくありません。そのため、TSAロック付きのキャリーケースの鍵を紛失した場合でも、鍵業者であれば鍵開けやスペアキーの作成依頼に応じてくれるでしょう。

2-2.鍵業者に依頼するときの確認事項や費用

TSAロック付きキャリーケースの鍵開けや鍵作成を依頼するときには、まず、TSAロックは防犯性が高いため、鍵の専門家である鍵業者に依頼した方が良いでしょう。そして、電話で依頼する際にTSAロック付きであることを伝え、対応可能かどうか確認しておくとスムーズです。費用としては、一般的に鍵開けは8,000円~、鍵作成は1万5,000円~が相場です。しかし、TSAロックの場合は費用が変わる可能性もあるため、事前に見積もりを確認しておきましょう。

今開いていて閉じられない場合はどうしたら良い?

キャリーケースが開いている状態で鍵を紛失した場合は、使用する際にスーツケースベルトや南京業、ラッピングサービスなどを利用してキャリーケースが開かないように固定する方法があります。ただし、あくまで応急処置のため、鍵業者などの専門家に依頼してしっかり対処してもらった方が安心できるでしょう。

キャリーケースの鍵を無くしたら鍵業者に依頼する

キャリーケースの鍵を紛失した場合、鍵がかかっている状態、かかっていない状態、さらには鍵の種類によって、対応の仕方もさまざまです。費用や作業時間などを含めたメリット・デメリットを比較すると、あらゆる状況に迅速に対応できるのは鍵業者と言えるでしょう。鍵業者に依頼するメリットとして、まず解決までにかかる時間が短いことが挙げられます。旅行先など、キャリーケースの中のものがすぐに必要、というケースであっても、鍵業者であれば他の手段と比較して迅速に解決してくれるでしょう。
さらに、鍵の専門家であるため、対応可能な鍵の種類が豊富であることも、メリットと言えます。主流となりつつあるTSAロックにも対応できるのは、鍵の専門家ならではです。また、鍵開けはリペアサービスで、鍵作成はメーカーに依頼といった複雑な方法を選択しなくても、鍵開けと鍵作成のどちらもといった複数のリクエストが可能な点も、鍵業者の強みでしょう。